いまいる場所と,地球の裏側とを,手の届く場所にする。陽射しのまぶしさに手をかざし,春の空気を鼻先に感じ,風鳥座の光の変化を見澄ます。ネットワークの大空をみあげて。
quote:日本からはみえない南十字星や大小マゼラン雲が輝く,南半球の星空がみられるウェブカメラのページが,10日公開された。アドレスはhttp://rika.educ.kumamoto-u.ac.jp/i-CAN/。
わたしがアクセスしようと思うのがいつも日本時間の真夜中なため,そうするとカメラがある場所は全部日中だったりして,まだみることはできてない。なので暇ができたら試そうと思ってるんだけど,日本にいると絶対みることなんてできないし,海外旅行に行ったときなら真夜中に星をみるために出歩くなんてことは滅多にないわけで,本当にみることができればありがたいウェブカメラだと思う。いま日本の空で勇壮に輝くオリオンも目を奪われるが,死ぬまでに一度でいいから見上げて輝く南十字星をみたい,という願いをかなえてくれることがあるかもしれない。
ここのところずっと,コンファブレーター(新バージョンが出たばかりなのかえらいサイトが重い)のヴェニスのライブカメラのウィジェットをデスクトップに置いている(常駐しているウィジェットのキャプチャ絵)。サンマルコ広場,ナポレオン翼,大運河,そして,さまざまな水路。日本でお昼を過ぎてやや経つと,ヴェニスは徐々に夜が明けていく。日本が深夜になるころ,ヴェニスは夕暮れから夜に変わる。いま(午前2時)はもう,街路の明かりなどだけが輝き,清閑な景色にみせている。でもどれも,そのスナップは美しく,いま,自分がいる場所のことを忘れさせてくれる。ネットワークは,場所の価値をなくすだろうか? ふと,そんなことを考えている。
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